4月11日
あるびの精肉店さんで購入した、Avonia recurvataとAvonia papyraceaのタネを播きました。
両種ともに、アフリカ南部(南アフリカやナミビアなど)原産のスベリヒユ科の多年草。A. recurvataには白鱗竜、A. papyraceaには白蛇殿という和名が付いているそうです。
Avonia papyraceaの原産地の気候を見てみます(A. recurvataの原産地も近いようです)。データはナミビアのRehoboth(https://en.climate-data.org/africa/namibia/rehoboth/rehoboth-14756/ のデータを用いて作図)。
南半球なので、日本とは季節が逆です。①夏に降水量が多く、冬はほとんど雨が降らない、②月降水量は最多月(2月)ですら約75 mmで、日本よりも乾燥した気候、③気温の日較差が大きく、夏は最高気温が30℃を超えるが、朝晩はかなり冷え込む、などが読み取れます。
従って、夏型の多肉植物として扱うのが良いが、高温多湿の日本の夏は生育に適しているとは言い難い、と考えられます。種まきに適した時期は、自生地の気候から春~初夏だと判断しました。
Avonia recurvataのタネ。大きさ約1 mm。
3号の素焼き鉢で、市販の多肉植物用土と種まき用土を1対1で使用しました。用土選択には深い意味はありません。自生地の土をまねるなら、花崗岩が風化した真砂土が良いのかもしれません…。
腰水状態で管理しています。
4月26日
種まきから約2週間。A. recurvataが1個体、発芽しました。
他のタネには動きがみられません。
2019年12月追記
その後の追加発芽はなく、発芽した個体も6月頃に枯れてしまいました…。以前に同属のA. alstoniiを蒔いた時も数カ月で枯らしてしており、アボニアの栽培感覚がつかめずにいます。
乾燥気候下に生育する植物なので、素焼き鉢と水はけのよい用土で乾燥ぎみの環境を作るが良いと考えていましたが、播種時はプラ鉢を用いて湿り気を保った方が良いのかもしれません。
最近になって、タネが微細な多肉植物の播種では、播種~発芽後しばらくは腰水栽培等で湿り気を保つ方が良い、との情報を知りました。2019年12月にメセン(ConophytumとLithops)を蒔いた時は、プラ鉢&腰水で良い発芽率を得ています。