2022年2月28日月曜日

2022年2月27日 シンニンギア3種(S. leucotricha、S. douglasii、S. eumorpha)の様子

2月27日
一つ前の記事では、新しく購入したSinningia insularis を紹介しました(リンク:前回記事)が、今回は以前から育てている3種についてです。

断崖の女王 Sinningia leucotricha

2016年秋から栽培しているものです。一度も植え替えをしておらず、年々花付きが悪くなっていたので植え替えました(右の鉢から左の鉢へ)。
用土の配合の目安は、赤玉土3:真砂土3:軽石2:腐葉土1:黒土1。

今のところ茎は1本だけ伸びています。今年は大きく育ってほしいです。

2018年に結実したものを種まきし、発芽していた個体も植え替えました。水苔単用で適当に育てていたため、塊茎は最大でも1cmほどです。

Sinningia douglasii

昨秋にアザミウマとハダニの害を受け、1個体となってしまいました…
残った個体は新芽を出しています。タネは残っているので、今年もまこうと思います。

Sinningia eumorpha

こちらは10個体ほどが残っています。

2022年2月27日日曜日

2022年2月 シンニンギア・インシュラリス(Sinningia insularis)を購入

2月26日
清光園芸さん(岡山県倉敷市)で Sinningia insularis(イワタバコ科オオイワギリソウ属)を購入しました。

本種はブラジルのサンパウロ州、サントスから南西約50kmに位置するAlcatrazes諸島の固有種で、種小名「insularis」も島に生育することにちなみます。花崗岩の岩壁にブロメリアやラン科、サボテン科、ベゴニアの仲間などと着生しているそうです(LLIFLE: Sinningia insularis より)。

園芸店で市販されているので、国内の流通量は少なくないと想像されますが、ネット上には日本語の栽培情報がほとんどありません。かなり魅力的な種(しゅ)だと思うのですが。

大きな4枚の葉を偽輪生(ぎりんせい)させる点は、多くのシンニンギアと共通します。葉の表面は多毛ですが、断崖の女王Sinningia leucotricha のような白っぽさはありません。

葉裏は葉脈が隆起し、多毛です。

茎は赤みを帯び、多毛です。

根元には大きな塊茎を形成します。

間もなく開花しそうです。
断崖の女王と同様に自家受粉できるようです。









2022年1月~2月 マッソニア・ジプシコラ(Massonia gypsicola)の種まき、発芽

1月24日

Massonia gypsicola (キジカクシ科マッソニア属)の種をまきました。購入元は「多肉植物ワールド」さんです。

Massonia gypsicola は2017年に記載された新しい分類群で、南アフリカのナマクアランドのKnersvlakteが原記載地です(Martinez-Azorin et al. 2017)。種小名は「石こう(gypsum)+住む(cola)」の意味で、本種が石こうに富んだ土地に生育することに由来します。近縁種とは分布域が異なるほか、葉上の突起形状などで識別できるようです。

記載から間もない植物の種子が売られていることには驚きますが、記載論文では栽培個体も扱われており、ヨーロッパでは既に広く栽培されているのかもしれません。

真ん中が Massonia gypsicola の種子。左が同時にまいた M. echinata、右が M. setulosa の種子です。M. gypsicola の種子は表面が滑らかで、光沢があります。

M. echinata と M. setulosa については別途紹介します。
2月27日

2月20日ごろから発芽が始まり、現時点で8粒中4粒が芽生えています。

用土は赤玉土と真砂土主体で、黒土を若干混ぜています。今のところ石こうは入れていません。

一番大きな個体は、葉の長さが1 cmほどに育ちました。


<参考>
Martinez-Azorin M., Pinter M., Crespo M. B., Vargas M. A. A. & Wetschinig W. 2017. Massonia gypsicola (Asparagaceae, Scilloideae), a new species from the
Knersvlakte in South Africa. Phytotaxa 308 (1): 144–150.

2022年2月12日土曜日

2月12日 テリミトラ(Thelymitra nuda, T. x macmillanii)のつぼみ

2月12日

オーストラリア原産の地生ラン、テリミトラ2種(Thelymitra nuda, T. x macmillanii)のつぼみが伸びてきました。昨シーズンとほぼ同じ成長パターンです。
最近は氷点下に冷え込む日が多いため、室内に入れています(12~22℃くらいか)。水やりは2~5日に1度、3回に1回は1000倍に薄めたハイポネックスを与えています。

Thelymitra nuda(テリミトラ・ヌダ)

今年の開花株は1個体で、昨シーズンの2個体から減りました。株数は増えたのですが…

T. macmillanii(テリミトラ・マクミラニー)

こちらは昨年と同じく4個体につぼみがついています。