2015年1月3日土曜日

Swainsona formosa (Sturt Pea) 実生栽培 発芽~本葉展開

今年初の更新となります。

昨年9月に訪れたオーストラリアで購入したSwainsona formosaのタネを播きました。現地名をSturt Peaといい、西オーストラリアの乾燥地に自生するマメ科植物です。
大きく鮮やかな赤い花が特徴的です。ネットで検索したところ、日本でもわずかに流通しているようです。

タネの袋には、まき時は冬~初春、寒冷地では霜の恐れが無くなってから、と書かれています。しかし、恐らくこれはオーストラリア国内に向けた記述で、高温多湿の夏を持つ日本で同じように栽培できるとは思えません。

西オーストラリアは緯度にもよりますが、冬に雨が降り、夏は乾季となる地中海性気候です。そのため、多くの植物は冬から春が生育期となります。Sturt Peaも同様です。
また、温暖なオーストラリアといえども冬場の最低気温が10℃を割ることはあり、自生する植物たちは凍結しない程度の寒さには耐えると考えられます。
よって、日本においては涼しくなった秋に栽培を開始し、春までに成長させて蒸し暑い夏を避けるのがよいと考えました。果たして、上手くいくでしょうか。

10月28日

2日前に播種したものの一部が発根。
このあともバラバラと発芽が続き、現時点(2015年1月)で発芽率は80%くらいです。

Sturt Peaをはじめ、オーストラリアの野草のいくつかは、発芽処理の一つとして、Seed Starterという煙成分?を付着させたバーミキュライト様の土と一緒に湯に漬けることが推奨されています。オーストラリアでは山火事が頻発しますが、それに伴う熱や、煙成分が降雨により土に溶け込むことで発芽が促進される植物が多いようです。そのため、栽培下で播種する場合は、人工的に山火事に相当することを行うのが重要なようです。
ただ、我が家で「水のみ」、「熱湯処理のみ」、「熱湯+Seed Starter」の3パターンの処理で播種しましたが、これといった差がありませんでした。市販のタネは発芽促進処理が行われているのかもしれませんが、やや拍子抜けでした。

11月14日

双葉が完全に展開した頃。
中心には本葉が顔をのぞかせています。

12月6日

本葉が完全に展開。
マメ科の植物の多くは、小さな葉(小葉)が複数集まって1枚の葉となる「羽状複葉」で、Sturt Peaも同様ですが、初めの本葉は普通の葉(単葉)でした。


1月3日

個体にもよりますが、大分成長しました。高さは5cm前後です。

この個体は本葉が3枚。相変わらず羽状複葉でなく、単葉です。
茎や葉の縁などに長毛が多く、フサフサした印象です。

別の個体。現時点で一番大きいものです。
こちらも本葉は3枚ですが、一番新しい葉が不完全ながら複葉となりました。












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