2018年12月19日水曜日

ヘリアンフォラの様子

2018年12月

今年6月?にホームセンターで購入したヘリアンフォラHeliamphora
種名は書かれていなかったので不明です。交配種かもしれません。






ヘリアンフォラはサラセニア科の食虫植物で、南米のギアナ高地の固有属です。
生育するテーブルマウンテン(テプイ)はきわめて降水量が多く、雲霧がかかりやすいことで知られます。ゆえに、ヘリアンフォラの生育には涼しく、多湿な環境を整えることが重要と言われています。

北海道大学植物園での栽培風景(今年3月に撮影)。
ほぼ密閉した水槽で、腰水状態でした。

我が家では、透明なプラスチック製の収納ボックスに入れています。日中はわずかにふたを開け、夜間は密閉しています。
初夏~晩夏は半日陰で、秋以降は室内の日が当たる場所に置いています。

真夏の暑さでかなり弱ってしまいましたが、気温が下がった秋以降、元気を取り戻しました。
とはいっても、写真のようにネクタースプーン(nectar spoon:昆虫をおびきよせるための蜜を分泌する)が発達した葉は数少なく、未だ本調子とはいえないようです。

ニュウメンランとクスクスラン

2017年2月

左がニュウメンラン(イリオモテラン)Staurochilus lutchuensis (Rolfe) Fukuy.、右がクスクスランBulbophyllum affine Lindl.。ニュウメンランの学名は混乱があり、Trichoglottis ionosma (var. lutchuensis)とされることも多いようです。


世界ラン展にて、中里園芸さんから購入しました。どちらも無菌培養の実生個体とのことで、1株300円(400円だったかも)でした。

両種の国内での分布域は、ニュウメンランが八重山諸島、クスクスランは奄美大島以南です。多くの着生ランと同じく、園芸採集や森林伐採などによって減少し、絶滅が危惧されています。栽培業者による安価な増殖個体が出回ることは、野生個体の採集を撲滅する上で大切なことだと思います。




2018年12月

ニュウメンランです。購入から2年弱経ち、かなり成長しました。新しい葉のサイズは、購入時に着いていた葉の3倍くらいです。

クスクスラン。こちらもよく成長しています。

新しい偽鱗茎(バルブ)の根元からは、根が盛んに伸びています。


ニュウメンラン、クスクスランともに今のところは順調に育っていますが、どちらも大型の着生ランなので、開花サイズに至るには時間がかかりそうです。
来春には植え替えようと思います。

断崖の女王Sinningia leucotricha 2018年の様子

Sinningia leucotrichaはイワタバコ科の多年草で、ブラジル南部の原産。断崖の女王(だんがいのじょおう)という和名が付けられています。
我が家の栽培株は、2016年秋に大船フラワーセンターの企画展で購入したものです。

年1回、初春に塊根から白毛に覆われた茎葉を伸ばします。冬には茎葉が枯れるのが普通ですが、冬も断水が不十分だと遅くまで葉が残るようです。

3月29日

新芽が出てきました。茎頂には既につぼみが見えます。

4月14日

開花が始まりました。

4月16日

かなり咲きそろってきました。

花は淡い橙赤色で、内側には濃赤色の斑点があります。

5月3日

果実がふくらんできました。
本種は自家受粉するものの、自動受粉は行わないため、受粉作業を行いました。

5月20日

一部の果実は裂開し、細かなタネがこぼれ始めました。開花から1ヶ月ほどで成熟したことになります。

2018年11月23日金曜日

キッコウリュウ(Dioscorea elephantipes) 5シーズン目

10月6日

秋を迎え、今年もキッコウリュウ(亀甲竜)が生育を開始しました。

11月20日現在、出芽しているのは5個体中4個体です。
もう1個体も芋が腐っている様子はなく、生きているとは思うのですが・・・

太い芽を出した個体。つるを伸ばすことを期待しましたが、11月時点では2枚葉を出しただけです。

ヒメシロアサザNymphoides coreana

10月9日

自宅で栽培中のヒメシロアサザ。今年も開花しました。栽培歴は5年になります。
産地は埼玉県某所の水田で、道路建設に伴う希少種移植の際に譲り受けました。

水面を浮遊する種子。
本種は自家受粉するため結実率が高いです。

栽培下では絶滅危惧Ⅱ類というのが信じられないほどに強健な植物で、元々の自生地だった水田でも無数の芽生えがみられました。
条件さえ整えばいくらでも増える種のようですが、主な生育地が平野部のため、開発の影響を受けやすいようです。